老舗の光と陰
先週、老舗有名旅館の展開する東京のレストランで暴行事件がおきた。
若手の料理人が、料理長をはじめとする同僚に殴る蹴るの暴行を受け、救急車で病院に搬送された。肋骨が折れていたという。
この暴行は数ヶ月前から繰り返されており、そのときも、ビルの管理者が被害者の悲鳴を聞きつけ110番通報したことから発覚した。発見が遅れれば、かの、相撲部屋と同じような悲惨な結末を見たかも知れない。
この店では過重労働が常態化しており、この被害者も早朝から深夜まで、半ば恫喝されながら働かされ、この1週間で家に帰ったのが1日、今年に入って2日の休みしかもらっていなかった。
しかも、1ヶ月前に受けた暴行で被害者の足は曲がらなくなっており、歩くこともままならないほどであった。また、折れた肋骨のいくつかは、その日より前に折られていたことが医師の診断で分かった。歩くこともままならない被害者は肋骨が折れたまま、冷たい床で仮眠をとるだけで、暴力により労働を強いられていたわけだ。
現代の日本で、こんな職場があるということ、信じられますか?
この老舗旅館の女将さんや会長、ずいぶんテレビで美化されているが、この手の老舗と言われるような店には問題のある会社も多い。従業員の数に比べて、資本金などは意外に少ないく、財務基盤が薄い。経営も、家業に毛が生えた程度で会社の体をなしていない。労働基準法などという概念も薄く、従業員は使用人である。
一番まずいことは、従業員が、若い頃暴行されたから、自分が上に立ったら同じようにやってやるというように、悪しき伝統の連鎖をたちきれないことだ。
有名な帝国ホテルの村上シェフは、若い頃、厨房で体罰を受けたり、調理法もなかなか教えてもらえなかった。しかし、自分がシェフになったとき、体罰を禁止し、レシピを共有するようにしたという。この逸話は有名な話であるが、我々企業人からすれば至極当然なこと。
いまだに、そういったことすら出来ない老舗は恐竜のごとく、滅び行くしかない。
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投稿: | 2008年3月26日 (水) 10時54分